ぼっしゅ

というわけで、先週は旅行でばっくれてしまった日仏に行ってきました。

フーコーに言わせれば「ノルマリアンになるのではなく、ノルマリアンに生まれつく」らしいですが、たしかにそれに生まれついたようなノルマリアンの師と創世記を読んでまいりました。

天地創造の箇所でした。

半分図像学のような講義で、教会のレリーフや絵画などを見まくってきて、非常に満足でした。

クラナッハやティントレットなど、マイスターたちが言及されました。

他にも、行って来たばかりのクリュニーの柱頭のレリーフやなんかが、聖書の記述にどれくらい忠実に作られているのか、みたいな比較をしていました。

で、面白かったのは、ヒエロニスム・ボッシュのエデンの絵です(適当な画像がない・・)。

これには、アダムとエヴァの誕生から誘惑、そして追放までがまとめて描かれているのですが、天空には神様がいます。

で、その下には、わけの分からない汚い虫みたいのが飛んでいます。

これは「悪い天使」だそうです。

で、重要なのは、ボッシュはこの絵をグノーシス主義の観点から描いていることが分かるという点だそうです。

つまり、天地創造の瞬間から悪が存在していた、ということです。

この絵は結局、依頼主の教会には納入を拒否されたとのことです。

ボッシュと言えば、わけの分からないシュルレアリスムの先駆みたいな絵を沢山描いています。

ちょっと筆がすべっただけで、特に深いことは書いていないのではないだらうか、とも思いました。

が、単なる思いつきをフランス語でノルマリアンにぶつけるなんて、クリームも塗らないで桜庭と戦うようなもんなので、やめておきました。


クラーナハのアダムとイブも出てきました。

師はいたくクラーナハがお好きのようで、色々とお話になっていました。

私も好きですが、でも、クラーナハがロリコンだったことは、師はお話になりませんでした。

ロリっぽいですよね。。

まあ、ロリでもなんでもよいのですが、聞いている方の中にはマダムと小マダムが多いし、やっぱり言ったほうが面白いとも思います。