『宗教的経験の諸相』

復刊ドットコムというサイトがあります。

これはという名著が、なぜか絶版だったりする経験が誰でもあるのではないでしょうか。

このサイトではそういう本を登録しておいて、100人の賛同者が得られれば、原則的に復刊が決まるという仕組みになっています。

そんなわけで、今回はジェイムズ『宗教的経験の諸相』の復刊が決まりました。
良かったですね。

なんで宗教学関係の方々が、『天路歴程』などというマニアックなお話をしっているのかも、これで氷解ですね。

天路歴程 正篇

天路歴程 正篇

ついでに、「意識の流れ」の何たるかも分かっちゃって、なんでこんなのが名作と呼ばれているのかが分からずに途中で止めてしまったままのジョイス『ダブリン市民』も、今度は読破できそうですね。

さらに余力のある人は、ベルグソンの「持続」概念とジェイムズのそれを比較しちゃっても良いかもしれません。
両者に交流はあったそうですが、持続概念・意識の流れ概念の着想は、それぞれ独自に得たものとされているそうです。
まるで、ニュートンとライプニッツ微分競争みたいですね。

そんなわけで、とにかく良かったです。