偽造されたアンソンの写し
というわけで、YAHOO動画で、ちょっと前にゼミで話題になったモルモン教関連のドキュメンタリーが見られます。
「偽造されたアンソンの写し」というものです。
前後合わせて20分ちょっとで見られます。
10代で無神論者になったお兄ちゃんが、10年間で800以上の文章を偽造して、FBIから議会図書館まで、プロの専門家を片っ端から騙します。
それで、教会と合衆国の歴史を変えて、ついでにお金も儲けようとした話です。
最後は、砂漠でマシンガンを撃つは、ナニワ金融道みたいな人にボコボコにされるわで、爆弾魔になってしまいました。
彼の歴史文書偽造詐欺が驚異的な成功をおさめたのは、彼のが偽造した文章が「みんなが欲しがっているもの」に他ならないからだそうです。
最初は、ジョセフ・スミスの未発見の手紙です。
それがエスカレートしてくると、独立宣言の元になったフリーマンの文書とかになったりします。
で、さらに、ミナミの帝王みたいな人たちの追い込みが激しくなると、手っ取り早く大金を手に入れるために、教会を脅す文書を作成します。
スミスが黒魔術を使っていたことを伝えるサラマンダー・レターとかそんなやつです。
教会は前金で買い取ったようです。
アメリカって、やはり相対的に歴史がないせいか、こういう文書を求めているのでしょうか。
また、そもそもスミスの“Another Testament”自体が、かなりややこしい手続きを経ています。
1827年9月22日にジョセフ・スミス・ジュニアが古代の変体エジプト語で黄金の板に書かれたイエス・キリストについての聖書とは別の「もうひとつの証(Another Testament)」を発見。
それと一緒に、ウリムとトミムも、近くの丘の石の下から掘り出して手に入れた。
それをジョセフ・スミス・ジュニアがウリムとトミムを使って翻訳口述し、オリバー・カウドリとマーティン・ハリスが英語で筆記したとされる。
黄金の板は翻訳後天使へ返還したという。
ウリムとトミムというのは、翻訳するための機械だそうで、古代エジプト文字の英語訳を自動的に映しだすものだそうです。
でも、たまには誤訳もあるようで、
…and to the reader I bid farewell, hoping that many of my brethren may read my words. Brethren, adieu. (モルモン書ヤコブ 7: 27)
なんつって、adieuなんていう仏語も映し出しちゃうようです。
黄金の板は返還したとして、ウリムとトミムは何処へ?