完全犯罪的登頂
というわけで、宗教学実習ということで、楽しいフジヤマに行ってまいりました。
今年はちょっと短くて、2泊3日でした。
で、初日の昼過ぎから、スバルライン五合目から登山を始めて、翌日下山して、富士吉田と富士宮の富士信仰関連の宗教施設をみて回るというプランです。
で、登山ですが、直前に何回もニッピンとエルブレスに入り浸って、数万円投資したお陰で、かなり天気が悪かったのですが、結構快適に登れました。
私は富士山は初めてだったのですが、一言で言えば、糞面白くない山でしたね。。。
ただの「長い汚い坂」です。
こういう感じの九十九折をひたすらひたすら歩いていくというか、行軍していくだけです。
一日目はずーっと雨が降っていて、よく分かりませんが、なんとなく「敗戦」という雰囲気です。
「転進というのは、こういうことをいうのだろうな・・・」とか思いながら歩いていました。
で、あまりにつまらないので、なにかイベントを起こそうと、トイレに行っているすきにAMD氏のリュックサックに、ちかくに落ちていた手頃な感じの3キロくらいの石をこっそり詰めてみました。
いい感じだったのですが、流石にすぐにばれてしまいました。
せっかくの心遣いだったのに。。。
後々、AMD氏が苦しいと言い出したら、「お兄さんがリュックを軽くしてあげよう!!」とか言って、楽にしてあげようと思ったのに。。。
大リーグ養成ギブス登山版だったのに。。。
これで極地法じゃなくて、アルパイン・スタイルで、世界で戦えるソロ・クライマーになれたのに。。。
で、山小屋は八合目にある元祖室という、スマスマの罰ゲームで木村君と草薙君が泊まったところ。
綺麗なのは良いのですが、3200mという高度のためか、高山病に罹った方は、いればいるほど悪化していくという悪魔のような場所でした。
私も、歩いている途中で頭痛にやられたのですが、どうやら雨で持病の頭痛が出ただけで、高山病ではないようでした。
同じ小屋に泊まっている方の中には、一晩中、ビニール袋を持って外で毛布をかぶりながらリバース祭りをやっている方もいたようでしたが、それを尻目に、AKD師とAMD氏と流れ星を見て遊んでいました。
で、翌日は、午前1:30におきて、山頂へ向かいます。
糞面白くもなんともない道を再びあるくだけです。
あえて言えば、寝ぼけた状態で歩き出すわけですが、元祖室の都合上、いきなり胸突き八丁という富士山一の難所に差し掛かってしまいます。
ライトでよく見えないし、眠いし、やたら人はいるしで、鬱陶しかったですね。
で、とにかくたいした岩場もなく、頭痛と吐き気に苦しむ人々を横目に、すたすたすたすたすたすたすたすた歩き続けます。
やりたい方は、十字架を背負っても構わないようです。
エヴァンジェリカル富士山です。
で、9合目くらいで御来光です。
めったに見えないくらい綺麗なものが見えました。
で、山頂について、「お鉢めぐり」です。噴火口を一周するお散歩です。
と思いきや、これがまさに地獄の散歩でした。
面白くもなんともないし、かなり長いし、日本一高いところで空気は薄いし、暑いし、雪渓はあるしで、非常に疲れました。。
でも、AKD師にこんな写真を撮ってもらえました。
高い所に立った時のお決まりの作法として、「愚民どもが〜」と叫んでいます☆
で、とっとと登山道に輪をかけて面白くない下山道を富士演習場の大砲の音を聞きながら降りてきました。
最後にみんなで合流したわけですが、色々な方に聞き込みをするうちに面白いことが判明しました。
なんと、ある方の頂上でのアリバイがなかったのです。。
その方は、自らも頭痛に苦しみながら、高山病で喋りながら歩きながらリバースしているKR師の面倒をみたりしながら、ゆっくりと登ってきたそうです。
その方が最後に目撃されたのは、8合目から9合目のあたり。
で、次に目撃されたのは、山小屋に帰ってきたところ。
山頂に着いた時には、他の人はお鉢めぐりに出て行ってしまっていなかったようで、誰にも会わなかったと。。。
一人なので写真も撮っていないと。。。
ただ、山頂で親分の声を聞いたような気がすると。。。
山頂のお土産屋さんの店員の名前は覚えていると。。。
もちろん私はその方の完全犯罪的な登頂を信じて疑いませんが、中にはそうでもない方もいたようです。
普段は思想研究をされている方まで、突然、実証主義者に変貌して、「でも、それを証しするブツがないんじゃね〜〜、データか文献だしてよ」みたいなことを仰っていました。。
もちろん本当なのでしょうね☆
写真なんかなくたっていいですよねー。
ものより思い出ですよねー。
心の富士山に登ったんだもんねー。
ちなみにお鉢めぐりの途中では、ごくまれに、富士山の影が雲海に映ってできる「影富士」という珍しいものも見れました。
で、数日して面白かったのは、プールに行っていくら泳いでも、まったく息切れしないことです。
高地トレーニングのお陰でヘモグロビンが増えちゃったんでしょうね。
今ならオシム・ジャパンに呼ばれても、90分リスクをおかしながら走れそうです、何も考えられませんが。
というわけで、こんなものには、かけらも価値はないと思いますが、一応、私の登頂のアリバイです。
心の影富士の方も綺麗だもんね☆