その日暮らし

というわけで、おとといまでは翻訳の研究会で、一日中英語、長く深い飲酒、浅く短い睡眠、一日中英語、長く深い飲酒、浅く短い睡眠という生活をしていて、昨晩も、研究会は終わって東京にいて、それでも息をするだけでもカベルネ・ソーヴィニヨンの香りが漂ってしまうような状態だったのですが、どういうわけだか自発的に飲みに行ってしまいました、、、気持ち悪い。。

で、三日酔いだか四日酔いだかのせいで、相変わらず音沙汰なしの仏国にいい加減腹が立ってきて、衝動的に西欧遠征することに決めました。

アポをお願いする一連のメールにすら半年以上前から返事が来ないので、もはや急襲するしかありません。マジノ線だろうがアルパイン線だろうが、神國日本の攘夷思想をもってすれば突破できるはずです、たぶん。

超ハイシーズンのため、飛行機もまったくあいておらず、スイス航空です。あんな狭い国に飛行機会社があるとは思いもしませんでした。向こうも思ってないとは思いますが。

他にカタール、エミレーツ、中国東方などの選択肢もあったのですが、なんだかんだで結局は西欧先進国に無垢の信頼を寄せてしまう悲しさです。

そんなわけで、自分よりも悲惨そうな話が何か読みたくなったのですが、そういう時はC・ブコウスキーか、P・オースターか、金子光晴と昔から決めています。

今回はポール・オースターの自伝的散文作品『トゥルー・ストーリー』を読みました。

トゥルー・ストーリーズ

トゥルー・ストーリーズ

この中には色々とエッセイが納められているのですが、「その日暮らし」が最高です。

大学院とかいってパリに留学してみるもの、フランス人の先生の応対に腹を立てて喧嘩して、くだらない事務手続きにもうんざりしたので啖呵きって退学したら、それこそ碌なことがなくて、金もなくて、20代後半から30代前半はあらゆる幸運に見放されていたような気がするけど、良く考えてみれば今でもそうかも、ということが淡々と書いてある、個人的に非常に共感してしまう作品です。

そうか、オースターって、フランス語できたんですね。ジャン・ジュネの通訳を延々やらされたとか書いてあるので、相当できるのでしょうね。。

と、このようなわけで、来週から一週間、フランスでクレーマー・クレーマーして、オースターに学んだ啖呵をきってまいります。

それにしても今回初めて知ったのですが、航空券って、わりと早めに取らないとならないものなんですね。

調べられる限りのチケット会社に電話して「明後日か明々後日にパリに行きたいのですが・・・」とか聞いていたのですが、どの会社の担当者も相当ひいてました。。

大手の会社ほど、「2週間後じゃないと・・・」みたいなことをおっしゃっていました。小さい会社ほど、「では一週間後で」みたいなことになって、なんとかとって頂けました。今年の3月に行った時も、たしか一週間もないような状況だった気もします。

う〜ん、困りました。。。

マレー蘭印紀行 (中公文庫)

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詩人と女たち (河出文庫)

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