仕事は終わらない

というわけで、今日は学友諸氏と歓談してきたのですが、面白かったのが、「あ、そろそろこっちの生活に慣れちゃったかも・・・」と実感する瞬間についてでした。

当然、人それぞれのようです。

パンがあれば白米なくてもいけると思った時。

ワインのストックがなくなるといてもたってもいられなくなった時。

土日に首都がゴーストタウン化しても実存的不安に捕らわれなくなって、「公園でも行くか」とか退職者のような思考回路に切り替えられるようになった時。

メトロの匂いがなんてことなくなった時。

中華系理髪店で散々注文したあげく、皆と同じプロジェクトＡの時のジャッキー・チェンみたいな髪形にされても、わりと違和感なかった時。

スーパーのレジで１５分くらい待たされると「今日は早い」と思うようになった時。

などなど、色々と面白いかったです。

私の場合、前々から感じていましたが、圧倒的に音楽です。

これまで、たぶん１ヶ月以上の滞在だと６回くらい来ていますが、だいたい３週間目くらいで、これがきます。

これで音楽のジャンルがクラシックならば良いのでしょうが、残念ながら違います。

ユーロビートです。

指摘しておきますが、フランスで一般人が聴くのはテクノじゃなくて、ユーロビートです。

日本じゃ中学生でも聞いてますが、ジェフ・ミルズとかエイフェックスなんか聞いてるのは、遺伝子工学の博士号もってるハード・ゲイくらいじゃないでしょうか。

小学生だったし行ったことないですが、ジュリアナズ・トキオを彷彿とさせるようなものが、いまだにチャートを賑わしているというか、席巻しています。

日本にいたら絶対に聴きませんよね。

でも、こっちじゃこういうのが、スーパーでも国内線でも、多くの場所で流れているんです。

死んだと思っていた人が生き返ったようなショックを毎回受けます。

日本じゃ、「山下和仁くらいじゃないと音楽聴いた気がしない」とか言ってますが、こっちに来てアホな四つ打ちを年がら年中聞かされていると、だんだん耐性ができてきて、そのうち、それなしでは生きられなくなります。

で、ダフト・パンクなんか流れた暁には、嬉しくてしかたありません。

たとえそれが、数年前のアルバムの焼き直しでも。

ＭＴＶみたいのをつけっぱなしにしていると、こんなの↓が一日中ながれています。

今日は、これを８時間以上聞き続けています。

「仕事がおわんねー」ってやつですね。

いやー、格好いい。

ロボットのコスプレしたオヤジが手を振っただけで、この盛り上がりよう。

アシモのほうが賢そうですよね。

「ださかっこいい」の「ださ」がとれちゃう時が、フランスに適応した時です。

で、ソ連に初めてマクドナルドができた時のような行列にスーパーで並んでいる時に流れてきて電撃が走ったのがこちら。

同じ曲で、二度までならまだしも、三度も商売するとは、フランス製とはいえ、あくどいロボットですね。

日本好きのダフトらしく、わけの分からない新宿の映像に、時々、カタカナで変な日本語が入りますが、これがまたかっこいい。

HipHopの貴公子カニエ・ウェストをフィーチャリングしただけに、ちょっと気合をいれて、文脈ないけど、「コロセ（殺せ）」とかって入れたかったのでしょうね。

でも、いきなり間違えちゃったらしくて、始まって５秒たたないうちに、画面いっぱいに「コセロ」って出てますね。いやー、ダフトすげー。

その後も、「イマスグオマエガヒツヨウダ」とか歌詞の直訳が出ますが、最高なのが、「ン」が全部「ソ」になっていること。

ほとんど２ちゃん状態です。

でも、ラッパーはマジでやってるので、その対比が最高です。

「ガソバレ」とか「ナソダコイツハ？」とか出てますからね。おまえこそだれだよ。

松本零士にＰＶ作ってもらう前に、バイトで良いから日本人の校正雇うべきでしたね。

ワーホリのあんちゃんかなんか、そこらへんにいくらでもいるでしょうに。

「ストロンガー」にいたっては、まず普通に「ロ」と「ー」が抜けていて、「ストンガ」になっている上に、さらにンがソなので、「ストソガ」ですからね。初見じゃなにか分かりませんよね。

わざとやってたら、天才ですね。

というわけで、１６０チャンネルもあるので、一日中こんな音楽を垂れ流して、脳みそが人生で一番馬鹿な状態になっています。

日本では、あと二日で来日公演ですね。

行ける人が羨ましい。

ぜんぜん次元が違いますが、それにしても、山下和仁氏は本当に凄いですよね。

ギターみたいな、わりとメジャーな楽器で、誰が見ても世界一の状態にあるというか、間違いなく、これまで歴史上、ギターを手にした霊長類の中で最も上手いわけですが、どういう気持ちがするのでしょうか。

あんがい、なんとも思わないのでしょうか。。。

あまりに迫力があって超絶的なので、一部では「鼻でコードおさえてる」とか「前髪も使ってる」とか「湯浅弁護士？」とか、都市伝説のようになってますね。

ライブの時には、ダフトにヘルメット借りると良いかもしれませんね、かっこいいですよね。

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