「通さねー」って・・・・

というわけで、一昨日は、口頭試問のために来仏なさった兄貴の鞄を持たない鞄持ちをさせて頂きました。

本来は、「モースの部屋☆」で行われる宗教社会学のゼミに一緒に出席するはずだったのですが、お祭り騒ぎで叶いませんでした。

ソルボンヌ広場のコント氏の像の前で待ち合わせたのですが、その時から憲兵だらけで、不穏といえば不穏だったのでしょうか。

ぼーっとしていたので、待っている間は、「きっと、オーギュストに青い花輪をかけた犯人でも捜しているんだらうか。っていうか、まずは、捜す前に、はずしてやれよ」程度にしか思っていなかったのですが、ロック・アウトしていたんですね。

入口前は、同じく授業がある方でいっぱいで、とりつけ騒ぎのようになっていました。

14時頃からしばらく、いくつかの入口を試したのですが、憲兵が通してくれず、様子が変わるかもということで、カフェで時間つぶしをして、コントの恋話なんかを聞かせて頂きました。

今じゃ、青い花輪なんかかけられていますが、昔は、ルコントの映画のような恋をしていたんですね。

その後、16時前に再び行ってみると、入口の憲兵は通してくれたのですが、入ってすぐの階段を若者たちがスクラムを組んで、封鎖していました。

で、スクラムと無理矢理入ろうとする学生の間で軽い喧嘩が始まって、いきなり「おまいら絶対通さないもんね!」的なことを大合唱し始めました。

ここはひとつ、元14番を背負ってた極東ラガーマンとして、こんなやわいディフェンス・ラインくらい簡単に突破してやるぜと覚悟を完了して、「聖戦へ 民一億の体当たり!」と叫びながら一気に突っ込んだというのはもちろん嘘で、そんなことしたら洋風の可愛がりにあいそうな雰囲気で、入口の憲兵も「危ないから出ろ!!」みたいなことを言っていたし、また仮にこの戦線を突破したとしても、突破に成功した屈強な漢たちだけでゼミやってるわけもないので、尻尾をまいて逃げてきました。

で、その後、カルチェ・ラタンをちょっとうろうろして、図書館の使い方などを教えて頂いて、夕食まで一時解散ということになりかけたのですが、分かれる寸前に兄貴の御学友と偶然お会いして、再びカフェへ。

ちなみに、兄貴は、私との待ち合わせの前にも別のカフェにいらっしゃたそうなので、結局、ソルボンヌ前の3つのカフェを制覇されてしまったようです。

で、その後、また別の兄貴の御学友と合流して、楽しいディナーをご馳走になりました。

普段はセーヌ河の橋の下で鳩と落ちてるパンをめぐってしのぎを削るような生活を送っているのに、とても美味しいものを食べさせて頂いて、しかも、カフェの時からかたっぱしからおごって頂いて申し訳ないです。

また、多方面にわたって貴重で面白いお話と情報を下さって本当に有意義でした。