SWAT

というわけで,とりあえず,聖地巡礼第一弾「フランス上下運動〜焼けつくような光に堪えかねて、私は一歩前に踏み出した。私はそれがばかげたことだと知っていたし、一歩体をうつしたところで、太陽から脱れられないこともわかっていた編〜」から戻ってまいりました。

4月末に出かける時には寒くて,真冬用のコートを持っていくかいかないかで悩んでいたのですが,帰って来るときにはすっかりバハメンしか聞きたくないような陽気でした。

しかも,某聖地ではスタンド・バイ・ミーすることになって,動くものは牛とTGVだけという鬱陶しい風景の中をてくてく半日歩いたため,肌もすっかりガテン系なシャキーラ色になりました。

なんだか,遊びまわっているように思われてしまいそうですが調査紀行です。

ですが,一番怖かったのは,太陽にやられて倒れこむようにアパルトマンについて,ドアの鍵を開けようとしてもドアが5センチくらいしか開かなかったことです。

かなり力を入れてもぜんぜん開かず,まじで誰か立てこもっているんじゃないかと思いました。

で,気合を入れて覗いてみたら,どうやらドアの横に立てかけておいたキックボードの「あずさ2号」が横に倒れて,上手いことつっかえ棒みたいになっちゃったりして,奇蹟的にドアを塞いでいることが分かりました。

太陽にやられた頭で一瞬いくつかの方策を比較検討しましたが,要するに結論としては,Special Weapons And Tactics並に強行突入するしかないことに思い当たりました。

というわけで,ボコボコ扉を蹴飛ばしたのですが,1センチくらいしか開きません。

で,開いているというか,むしろ,キックボードの角で床が削れて,その分扉が開いていただけのようで,人が入れるくらいに開く前に,たぶん,床がなくなる感じになってまいりました。

とはいえ,他にどうしょもないので,ボコボコボコボコ,果たしてそれがSpecialなWeaponかつTacticsなのかどうかを考えながらやり続けていると,同じ階の方々が幾人かドアを開いてこっそりこちらを伺っていましたが,太陽にやられた東洋人の5月の狂気と判断されたようで,怖いものでも見るように一瞬で扉を閉めてくださいました。

というわけで,20分くらいで,なんとか帰宅完了しました。

しかし,今後の予定をチェックすると,あと6日で第二段の「ラテン系ヨーロッパ左右移動〜自分が廻れ右をしさえすれば、それで事は終ると私は考えたが、太陽の光に打ち慄えている砂浜が私のうしろにせまっていた編〜」に出かけるので,正直,荷解きも面倒くさいというか,むしろ,なんでパリに帰ってきているのか分からない勢いです。

でも,左右運動から戻って1週間もすれば,ようやく祖国に戻れるので,それが楽しみです。

しかし,先ほどたまったメールをごちゃごちゃやっていると,ひょっとすると,祖国帰還の前に,第三弾の「国境付近を全方位運動〜自分の滑稽さを承知しつつ、それは太陽のせいだと云った。廷内は哄笑に埋った編〜」になりそうですが,正直,もう,聖地「巡礼」というか,聖地「在住」になってしまうし,その後の予定に激しく差し支えそうなので,とりあえずは,聖地に持ち帰って検討させて頂くことに致します。