めなし
というわけで,そういう予定ではなかったのですが,近くを通ったので,ルーブルへいってまいりました。
毎月第一日曜日なので,無料で入れます。
ということは,要するに,ただでさえ混んでいるルーブルが,さらに込み合うということです。
モナ・リザ氏へ行く途中にあるサモトラケのナイキ氏などは,もはや包囲されていました。
とはいえ,こういうメジャーどころは見尽くした感があります。
真の目的は,調査している集団で良く参照されるイコンの現物を見ることです。
6世紀のコプトのイコンで,「キリストとメナ師」というものです。
このなんとも言えない,きもかわいい感じが好きです。
なんか,徹マン後みたいにくまとかできてる感じです。
「積み込んでたろ?あのドラ爆弾はないわ」
「あれ,ばれてました?」
みたいな声が今にも聞こえてきそうです。
数年前には見ましたが,それ以来,見ていません。
前回,学友がいらっしゃったときには,コプト美術の部門が閉鎖されていました。
ルーブルでは,曜日ごとに一部の部屋が閉鎖されるので,そのせいで見れないのだと思っていました。
と,ところが・・・・・
どうやら,コプトをはじめ,イスラーム部門などが改装中らしく,曜日ごとの閉鎖ではなかったようです。
これだけ見たら帰ろうと思っていたので,完全に拍子抜けです。
その後は,できるだけ人が少ない場所,少ない場所をたどっていって,ミイラにされた可哀想な猫などをガン見してきました。
幼少の頃からそうなのですが,大きな作品を見ても,どうしても,細部ばかりに目がいってしまいます。
頭の悪そうな動物なんかがいたりすると,嬉しくって仕方がありません。
あきらかに重症と思われるナイフが2本刺さった人などは,20分は見つめてしまったでしょうか。
連れの方の残酷なまでに冷静な視線が最高です。
「おれ,頭になんかついてない?」
「いや,何も。混んじゃうから早く行こうよ」
みたいな声が今にも聞こえてきそうです。
昔の人,何考えていたんでせうか。
とはいえ,さすがにおっさんにも食傷したので,移動途中にメジャーどころも見てまいりました。
にしても,パリも寒い。
今日もほとんど零下ですし,明日は雨とか雪とかが降るそうです。