めなし

というわけで,そういう予定ではなかったのですが,近くを通ったので,ルーブルへいってまいりました。

毎月第一日曜日なので,無料で入れます。

ということは,要するに,ただでさえ混んでいるルーブルが,さらに込み合うということです。

良く晴れた7月31日に湘南に行くようなものでしょうか。

モナ・リザ氏へ行く途中にあるサモトラケのナイキ氏などは,もはや包囲されていました。

とはいえ,こういうメジャーどころは見尽くした感があります。

真の目的は,調査している集団で良く参照されるイコンの現物を見ることです。

6世紀のコプトのイコンで,「キリストとメナ師」というものです。

このなんとも言えない,きもかわいい感じが好きです。

なんか,徹マン後みたいにくまとかできてる感じです。

「積み込んでたろ?あのドラ爆弾はないわ」

「あれ,ばれてました?」

みたいな声が今にも聞こえてきそうです。

数年前には見ましたが,それ以来,見ていません。

前回,学友がいらっしゃったときには,コプト美術の部門が閉鎖されていました。

ルーブルでは,曜日ごとに一部の部屋が閉鎖されるので,そのせいで見れないのだと思っていました。



と,ところが・・・・・

どうやら,コプトをはじめ,イスラーム部門などが改装中らしく,曜日ごとの閉鎖ではなかったようです。

これだけ見たら帰ろうと思っていたので,完全に拍子抜けです。


その後は,できるだけ人が少ない場所,少ない場所をたどっていって,ミイラにされた可哀想な猫などをガン見してきました。


幼少の頃からそうなのですが,大きな作品を見ても,どうしても,細部ばかりに目がいってしまいます。

ちょっと変わった空飛ぶおっさんとか,

壁抜け男とか,


頭の悪そうな動物なんかがいたりすると,嬉しくって仕方がありません。

あきらかに重症と思われるナイフが2本刺さった人などは,20分は見つめてしまったでしょうか。

連れの方の残酷なまでに冷静な視線が最高です。

「おれ,頭になんかついてない?」

「いや,何も。混んじゃうから早く行こうよ」

みたいな声が今にも聞こえてきそうです。

昔の人,何考えていたんでせうか。


とはいえ,さすがにおっさんにも食傷したので,移動途中にメジャーどころも見てまいりました。

にしても,パリも寒い。

今日もほとんど零下ですし,明日は雨とか雪とかが降るそうです。