なんか、これ、初めてじゃない

といふわけで、180日くらい放っておいたので、本当に存在を忘れていたのですが、さすがにこれ以上あくと死んだかと思われそうなので、久しぶりに書いてみようかと思うのですが、

前回書いたのはパリでルーブルに行ったら混んでいたみたいな現在の生活とはおよそかけ離れたゆとりなものなのでどうしたものでしょうか。

とりあえず、一番大きいのは、生まれて初めて、首都か元首都以外に引っ越したことでしょうか。

これまで「東京→京都→トゥール→京都→東京→パリ」と、田舎の女子校の修学旅行みたいな居住履歴だったわけで、個人的には日々、「う〜ん、サバービア」と思いながら過ごしております。(トゥールは若干微妙ですが、中世と第二次大戦末期になんちゃって首都になったということで・・・・)

朝起きて鳥の声とか、夕方かえるの声が聞こえたりするわけで、当初はまじでテープかなんかで流しているんじゃないかと思いました。

で、何に感動したかというと、街並みのなさというか、町の作りのがさつさですね(馬鹿にしているわけではないんです)。

買い物するとすると、皆、ジャスコ行くんです、本当に。

カーテンから自転車まで、みーーんなジャスコで買うんです。

本当に下妻物語みたいなんです(決して馬鹿にしているわけではないんです)。

とはいえ、「おれはジャスコに行かないもんね」みたいな自分の文化資本の高さに自覚的な人はどこへ行くかと言うと、
ララガーデンというお洒落ジャスコに行くわけです。

正直、私には区別できないんですが。。。(馬鹿にしているわけではないんです、本当に)

非常に不適切で分かりにくい喩えをすれば、ペンテコステ派に文句言ってるカリスマ刷新派みたいなものなのでしょうか。

で、あと、電器屋さんとかも、ヨドバシとかビックじゃなくて、ヤマダとかケーズとかしかなくて、
しかもヤマダとか行くと車売ってるわけです。

なんで、電器屋が車売るのでしょうか。

しかも、電気自動車とかハイブリッド車ではなくて、ただのガソリン車。

すげーな、おい。

いくらポイントつくんだろ。

で、ヤマダ電機の周りには、変なレストランとかシネコンとかスーパー銭湯みたいのがあって、裏はゴルフ場で、駐車場はねずみーランドみたいにでかくて、さらにはロッククライミングなんかの施設もあって、さらにそこで学友がスパイダーマンみたいに壁にくっついていたりするわけです。

「壁に張り付いている学友」って、なかなか見られないものですよね。

私は初めてみました。

で、さらに家の前には、スーパーと薬局と本屋があるんですが、これに全部駐車場があるんです。

もちろん、家から駐車場までよりも、駐車場から店内までの方が遠いようなすげー駐車場です(馬鹿にしているわけではないんです、文句言ってるだけです)。

で、夜中になるとそこで、「あ、まだこういう文化あったんだ」みたいな人たちがバイクにのって共同危険行為に勤しんでるわけです。

で、やっぱり距離感がちがっていて、ラーメン食べに往復20kmくらい走るのは当然なわけです。

私の感覚だと、ラーメン食いに府中に行くようなもんです。すげーな、やっぱ。

そんなわけで、これからは心静かに晩年を過ごそうと考えております。

その他の近況としては、

2月:親分の研究会で発表。「写真は綺麗」と言われる。

3月:湯河原でやったゼミ合宿。「写真は綺麗」と言われる。
夜飲みすぎて、「富士山は日本の心だ」と叫んでいたらしく、翌日午前中からの勉強会の間も、AMD氏が部屋に忘れたパジャマのズボンをかぶってホテルのロビーでひたすら吐き気と戦っていたら、ホテルの人とかチェックアウトする人とかに大変不振な目で見られる。

4月:専攻の合宿で成田山に行って、新入生の足の上を四駆で走っちゃって、夜飲みすぎて気持ち悪くなる。

5月:引越し。この年にして、まさかの四国遍路実習の幹事をおおせつかる。酒飲んでばっかりの暇人だと親分には思われているのでせうね。

6月:学会で学会。懇親会で「ともだち」を連呼して学友に「絶交」されそうになる。
DT兄様とパリ以来お会いして御薫陶を頂く。
四国遍路の下見。88番に寄ってから、1番から11番までレンタカーで走って、11〜12番の間の「遍路ころがし」という山を3つくらい越えるところを歩く。感想としては、やぱりプリウスの燃費に比べて、人間の燃費は悪すぎる。

7月:「自分、不器用なシオニストですから・・・」とお断りしたのですが、大人の事情があるからどうしてもやれという命令をいただて「まあ、DT兄様もイベリア半島だし、代打ちということで・・・」みたいなノリでカナダはモンレアルからいらっしゃったユダヤ人のアンチ・シオニストの先生にフランスのライシテに関する発表をしたところ、予想通り、先生はカナダのキルパン論争の例を挙げて「フランスのライシテは宗教です」とおっしゃっていたので、長引かない程度に所信をお伝えしてジャパニーズ・スマイルでごまかしたのですが、久しぶりに大きな声でフランス語で発表したので舌をかみますた。あと、先生の真横に座らせて頂いたのをチャンスに良く観察したのですが、やっぱりキッパがどうやってくっついているのか分かりませんでした。「ヘアピンで留める」という説明もお聞きしますが、頭部の印象がどちらかというと普段見慣れている「なんか、これ、初めてじゃない」感じの方だったので謎は深まるばかりです。